オーファンドラッグとは希少疾患用医薬品のこと
オーファンドラッグ(Orphan Drug)の意味とは、希少疾患用医薬品のこと。もう少し噛み砕くと
- 患者数が少ないために原因究明が進まない病気
- 難病など十分に研究が進んでいない特殊な病気
を対象とした薬をオーファンドラッグと言います。
また、オーファンドラッグと認証されるまでに、厚生労働省を経由して医薬品機構や薬事・食品衛生審議会などの審査を得る必要があります。
現代ではオーファンドラッグを始め、ゲノム創薬など新薬開発に注目が集まっていますね。
厚生労働省の定義するオーファンドラッグの意味とは?
オーファンドラッグの意味とは?について厚生労働省の定義(指定要件)を見てみると
- 対象者数が国内において5万人に達しないこと
- 代替する適切な医薬品等又は治療方法がないこと、 又は既存の医薬品と比較して著しく高い有効性又 は安全性が期待されること
- 対象疾病に対して、当該医薬品等を使用する根拠 があり、開発計画が妥当であること
と定義されています。要するに
- 対象者数
- 医療上の必要性
- 開発の可能性
の3つの観点から査定を行い、オーファンドラッグとして指定されます。
希少疾患患者におけるオーファンドラッグの課題について
今まででオーファンドラッグとは「治療が困難な病気に対する薬」であることはなんとなく伝わったかと思います。
そして何より対象とする患者数が非常に少ないというところもオーファンドラッグの条件です。
要するにこれはビジネス的な観点で「薬を開発しても市場に出回りづらい」つまり企業からしたら売り上げの伸びない薬となります。
ご存知の通り新薬が開発され、市場に出るまでに何年も必要で当然それに携わる人が大量にいるわけです。そこがオーファンドラッグの課題の肝でもあるのですが
- 開発するのに時間とコストが大量にかかる
- オーファンドラッグとして認定されても売り上げが伸びない
という中、国の助成金をもらってなんとか開発しているというこの状況こそが課題でしょう。
そこにあるのは純粋な「難病の患者さんを少しでもよくしたい」という関係者の熱いハート。これを消さないためにも新しい対策が必要になってきますね。