企業で行う健康管理の基本_健康経営優良法人
働き方改革、健康経営・・・
昨今、新卒リクルートや転職時、他社からは従業員の健康管理を行うことが必須に見られるようになってきました。
これは先ほど書いた「働き方改革関連法案」によって広まり、今では健康経営優良法人など、働く環境を整備している企業が評価されますね。
ですが、実際に従業員の健康管理をどのように行っていいかわからないという経営者、総務部の方などが非常に多いのが現実です。
そこで今回は、「まず何したらいいのか」について解説し、「具体的な施策」そして「ちょっと変わった他社とは違う健康管理施策」についてご紹介していきます。
※健康経営は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。
まず最初に行いたい企業の従業員健康管理の基本項目一覧
まず、従業員の健康管理を行う際に行いたいことは
- 健康診断
- ストレスチェック
- 長時間労働の抑制
の3つ。
健康診断を行う、50人以上の事業所のストレスチェックに関しては「義務」でもあることから実際に行っていると思いますが、その結果を活用している企業さんはそこまで多くはない、というのが健康経営アドバイザーとしての意見です。
長時間労働の抑制についても、過労死に関する事件や「ブラック企業がある」という認識が広まったので対応策を実施している企業さんは非常に多いはず。
では、それぞれ具体的に何をすべきなのか、見ていきましょう。
健康診断
健康診断に関しては
- まずは従業員の健康診断受診率を100%に持っていく
- 要再検査等の従業員には再検査を促す
- 健康診断の結果の悪い従業員などの生活習慣、食生活を専門家と相談する機会を設ける
- 健康診断の直後に健康に関するセミナーを開催する
などが低コストで実施が可能ですし、専門家の私からしても健康診断の結果に関する相談等はその人の問題がわかりやすいので、実際に指導がしやすいです。
ストレスチェック
もはや常識ではありますが、健康とは何も身体のことだけではなく、心も整える必要がありますね。
そこで平成27年には50人以上の事業所におけるストレスチェックが義務化されました。
これは
- 産業医など、専門家に実施の相談を行う
- 実際にストレスチェックを行う
- 結果(統計)を元に課題を解決していく
のに活用が可能です。せっかく実践しているのであれば結果を活用しないのは非常にもったいないですよ。
https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei12/pdf/160331-1.pdf
長時間労働の抑制
長時間労働の抑制に関しては特に説明する必要もないかと思いますが、
- 出退勤の記録をとる
- 長時間労働の従業員と個人面談を行う
- 管理職に対して長時間労働を抱えている管理職にペナルティを与える
など、様々な施策がありますが、パワハラにならないよう気をつけつつ、従業員の長時間労働を対策していきましょう。
健康管理応用編
基本的な健康管理をべーすとして、もう一歩さらに踏み込んで、実際に健康を促進させていく施策もおすすめします。
- 朝ごはんなど、食事提供を行う
- 運動指導イベント
- セミナー、研修会
食事提供に関しては、健康的な食事などをお弁当形式で届けてくれるサブスク
のサービスなどが最近非常に流行っていますね。
やはり健康管理を行うにあたって食事管理は外せませんし。
そしてもう1つおすすめなのが「実際にセミナー等で知識を手に入れる機会をつくってあげる」こと。
この辺に関しては私の専門分野なのですが、
- 肩こり解消ストレッチ指導
- 腰痛対策方法指導
- 食事管理方法
- ヨガ、筋トレ指導
- ダイエットセミナー
などを開くのも健康管理を行う上で非常に効果的です。
やはり最終的には企業が強制的に健康推進を行うよりも従業員1人1人が主体的に気づくことが必要になってくるので・・。
健康経営優良法人と企業における健康管理
ちなみに、これらの健康管理の施策に関しては、冒頭で述べた「健康経営」として社外に発信することが可能です。
というよりも必須の項目なので、
- 健康診断
- ストレスチェック
- 長時間労働雨の抑制
- 健康リテラシーを高める
- 運動機会の提供
など確実に行うようにしましょう。
健康経営とは?
参考までに健康経営について簡単に解説すると、
従業員の健康管理を企業として戦略的に実践し、業績を向上させる
というもので、経済産業省では
「健康経営」とは、従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践すること
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/kenko_keiei.html
と定義されています。
また、経済産業省では健康経営を実施し、申請をすれば「健康経営優良法人」または「健康経営銘柄」「ホワイト500」といった認定を受けられるようになっています。
(もちろん申請するものや、報告することなどが非常に厳密に見られるのでくわしくはこちらの記事をご参照ください。
従業員の健康管理を行い、健康促進させる時にもっとも重要なこと
少し余談ですが、健康管理を行うのに最も重要なことは
「経営者、もしくはリーダーが率先して自分で工夫する」
こと。食事管理をしろというのであれば、まずは自分が行う。
ダイエットしろというのであれば自分がまずは行う。
これが基本、ですよね!