60~79歳のシニア世代の約93%がモバイル端末を保有しているという世の中において、病院・地域に根差したクリニック・調剤薬局等がホームページを持つというのが当たり前になりました。
ですが、実際に
「来院数が伸びた」
「病院スタッフの業務効率が良くなった」
という病院はそう多くはありません。理由は「ホームページを作って終わり」だから。
この記事では弊社の考える「ペイシェントマーケティング」の手順等を解説しているのでマーケティングにお困りの先生の助けに少しでもなれば幸いです。
それでは解説していきましょう。
Arteryexの考える【ペイシェントマーケティング】とは
さて、ペイシェントマーケティングとは患者様の行動などのデータを起点として行われるマーケティングのこと。
インターネットが普及した現代では
- 動画閲覧記録
- Google等の検索エンジンでの検索結果
- ECサイトにおける購買記録
などの行動がほぼ全てデータ化されます。
きっとECサイトや動画サイトで「あなたへのおすすめ」が表示された経験があると思います。
そのような形で、患者様の行動を元に
- 患者様の求めている情報
- ページ内で行いたい行動
に対してウェブでアプローチしていくのが「ペイシェントマーケティング」です。
そもそもマーケティングとは
そもそもマーケティングとは「商品やサービスを提示して行動を促してもらうためのアプローチ」と弊社では定義しています。
つまり、病院やクリニックにおける発信したい情報を起点としていかに患者様に届けるかを考えていきます。
この方式が通常のマーケティングですが、そもそも人が行動を起こす時はどのような時でしょうか。
いくつかあるとは思いますが、「課題を解決できるとき」という行動変容のトリガーに焦点を当てると「患者様」は割と課題がはっきりとしています。
ECサイトで「何か欲しいものないかなぁ〜」と探す人と違って
- 高血圧と診断されたので血圧低くしたい
- レバミピドの副作用がわからない
- 糖尿病を予防したい
など、知りたいことや解決したいことが明確です。
それらデータを分析し、ホームページで情報を提供し、行動を促すという方式を取れるのが今回お話ししているペイシェントマーケティングの特徴となっています。
ペイシェントマーケティングに必要な3つの施策例
ではここからはペイシェントマーケティングをどのように進めていくのか、できるだけ具体的に解説していきます。
利用するのは
- Google analytics(以下GA)
- Google search console(以下GS)
の2つのツール。これらがサイト内に導入できているという前提でお話を進めていくので、まだの方、何のことかよくわからない方は以下よりご相談のご連絡をください。
現状調査と戦略作成
ペイシェントマーケティングを進めていく上で最も重要なポイントがこの現状調査。
具体的には
- ホームページのアクセス数や性別、年齢、デバイス(モバイルなのかPCなのか)をGAで調べる
- ホームページにアクセスしている元(チャネル)をGAで調べる
- 検索流入のクエリ(検索されているキーワード)をGSで洗い出す
等に加えて
- サーバーの状況
- サイトスピード
- 内部リンク
などのテクニカルな状況等も踏まえて現状調査を行い、
- 今後どのような患者さんに検索して欲しいか
- どのようなキーワードで検索されたいか
- どのページでどのような行動を起こしてもらうか
などの戦略を考えていきます。
コンテンツ作成、サイト改修
マーケティングにおいて基本となるのは「情報」を発信すること。つまりホームページやら記事やらを作成する必要があります。
ここで先ほどの現場調査で分析したデータを活かして
- 検索ニーズの高い課題に対する解決策を提示した記事を執筆する
- 競合病院のニーズを避けつつも、自病院の強みを前面に押し出す広告を打つ
- 現状分析から出たデータに対応するようにサイトを改修
等を行うフェーズ。ここがペイシェントマーケティングの醍醐味で、「患者様の行動、検索結果を元にマーケティングを実施」していきます。
データ分析、CTRの向上
そして先ほど制作した記事などの内容を改善していきます。
- 100人に見られて1人が行動してくれた
- 50人に見られて5人が行動してくれた
だと後者の方が明らかに良いはず。つまり先ほどまでは
「いかにアクセスしてくれる人数を増やすか」を考えていたのですが、このフェーズで
「アクセスしてくれた人の行動をいかに促すか」を考えていきます。
なかなか難しいところではありますが、この2つの視点を持ってマーケティングを進めていっていただければと思います。
ペイシェントマーケティングに関する資料請求やご相談などはこちらよりお気軽にご連絡くださいませ。