病気になった時に、皆さんはどんなアプローチを試みますか?病気の重症度に応じて、独自の判断がされることがあります。医師の意見を求める?自然治癒力?それとも食事や生活習慣を見直す?
いずれにしても、目的は健康を取り戻すことですね!実は、これが今回解説していきたい統合医療という概念の本質です。多分、この概念が医療業界で正式的誕生する前に、世界中の人々は概念的に意識していないですが、日常生活で普通に行っています。
但し、統合医療という概念を理解するとどの治療法が自分に向いているか、今のやり方は正しいかどうか、害であるかどうかをより簡単に判断できるので、今回は統合医療の起源や定義、注意点などについて具体的にまとめてみました。必要な方は、是非お読みください。
統合医療の起源
① 統合医療は1990年前半から米国発祥で、未来の医療として急速に世界中に広がりました。
② その後、日本でも1990年代後半から日本統合医療学会を中心に統合医療が提唱されてきています。
統合医療の定義
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社団法人日本統合医療学会によると、統合医療とは、様々な医療を融合し患者中心の医療を行うものです。科学的な近代西洋医学のみならず、伝統医学と相補(補完)・代替医療、さらに経験的な伝統・民族医学や民間療法等も広く検討しています。
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厚生労働省によると、統合医療は近代西洋医学を基本に、補完代替療法等を組み合わせて、生活の質を向上させる医療です。
要するに、組織によって定義の表現は違いますが、共通のポイントは、患者を中心に据えて、個々の健康状態や体質、生活の質等を考慮して、最適な治療法やアプローチを選択・組み合わせるということです。
伝統医学と補完代替療法の具体例
西洋医学は私たちの日常生活でよく触れていますが、伝統医学と補完代替療法についてあまりイメージできる方もいらっしゃるかもししれません。
伝統医学とは、長い歴史の中で、人々の知恵によって発展してきた伝統医学のことです。
補完代替療法は従来の医療、近代西洋医学とは違う治療法です。
実は私たちの日常生活にはかなり遠いものではないです。では、馴染みのある伝統医学と補完代替療法の具体例を以下でいくつか紹介します。お役に立てれば是非お読みください。
・伝統医学
中医学:古代中国から伝わってきた伝統医学のことで、経絡やツボ療法、中薬療法などの独自の診断と治療法を持つ医学システムです。
インド医学:古代インドから伝わってきた伝統医学のことで、伝統的なハーブティー療法やバータ、ピッタ、カパ三元素理論などを持つ医学システムです。
・補完代替療法
鍼灸療法:鍼や灸を使って体のツボに刺激を与え、体調を整え、様々な症状の改善を促す方法です。
マッサージ:手技を使って筋肉や組織をもみほぐし、血液やリンパ液の流れを促進し、コリや血行を改善する療法です。
整体:骨格や関節の構造に焦点を当て、骨盤や骨を矯正することで、肩こりや腰痛などの痛みを緩和し、体調を整える手法です。
ヨガ:姿勢、呼吸、瞑想などを組み合わせて、体の柔軟性を向上させ、心身の調和を促進する療法です。
食事療法:特定の食品や食事の組み合わせを調整し、症状の改善を目指す療法です。
太極拳:気の流れや体の調和を重視する運動で、体の柔軟性やバランス、心肺機能の向上に加え、ストレスの軽減にも効果があります。
統合医療の注意点
① 統合医療においては、玉石混同な状態になっており、良いものと良くないものがあり、注意が必要です。
② 疾患や症状に対処する際は、やはり医師主導が不可欠ですので、どの治療法を選ぶべきかについては必ずお医者さんと相談してください。
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記事を作成する際に参考したサイトは以下となります。
・https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/about/
・https://imj.or.jp/intro
・https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000026chz-att/2r98520000026d7t.pdf
・https://imj.or.jp/new/wp/wp-content/uploads/imj_report.pdf
・厚生労働省eJIM | 補完代替または統合医療:その名の意味するところは?[相補(補完)・代替療法との向き合い方 – 医療者] (ncgg.go.jp)